【感想】僕が天使になった理由
お疲れ様です、ミヤです。
気づいたら夏を通り越して冬になってたので、冬にふさわしいゲームを…と思い、前に買ったきり積んでいた僕天を引っ張り出してきました。
セーブデータ見たら七年前の日付でびっくりしましたけど…なんとなくもったいないのでセーブデータは残しておきます。
プレイ時間は28時間半程度でした。
今回はほぼオートだったのでこんなものかなあと。自分にしては珍しく、じっくりプレイしました。
この作品はオムニバス形式で、6組いるカップルをそれぞれ結び付けたりして、その後それぞれのヒロインのルートに分岐していく形になっています。
集中力が長く続かないというのもあって、1話ごと区切られているのは個人的にすごく良かったです。やりやすかった。
どのカップルも単純に幸せになって終わり!というEDじゃないのがいいですね。選択肢によっては「これで本当によかったのか?」と首を捻るお話になるときもあります。というかほとんどそんな感じです。純粋にイチャラブが見たいって言う人にあんまりお勧めしないかも。小説とか群像劇とか好きな人はハマると思います。
イラストについて。
元々OVERDRIVEのゲームが好きっていうのもあったんですが、藤丸先生の絵が個人的に大好きで。こう見えてもゴリゴリのラブライバーなもので、スクフェス時代からお世話になってます。
というかキラキラカーテンコールで初めて藤丸先生を知ったけど、その後にスクフェスプレイしてびっくりしたよね。てん☆ふぇすまた描いてほしい…
脱線した。とにかく期待通り、いやそれ以上に、絵については満足でした。
藤丸先生は人物の生き生きとした表情を描くのが上手すぎる。
塗りもめちゃくちゃきれいです。背景とか。天使という題材なだけあって、何度か上空のシーンも出てくるのですが、めちゃんこ綺麗です。綺麗しか言ってないけど、とにかく圧巻でした。
BGM面は流石というべきか、全部でボーカル曲が9曲という力の入れっぷり。毎回EDのたびに好きな曲に出会えるし、歌詞を聴きこみながらしんみり余韻に浸れて、最後の最後まで楽しめました。
ゲーム中のBGMもとてもよかったです!普段あまりBGMには着目しない(その代りボーカル曲はめっちゃ聴きこむ)ですが、どの曲もそれぞれのシーンを盛り上げるのに役立っていて、私にしては珍しくクリア後にBGMを全部聴きにいきました。よき…
UIはまあまあ普通かな…?クリア後に見られる鑑賞モードではミニキャラがしゃべったり動いたりしてるのが可愛かった。
あとボーカル曲鑑賞する時に、歌詞表示してくれる上、コード?ギターの楽譜?そんなのまで表示してくれるのすごい。音楽を重視するブランドはやっぱり推せる。それだけに解散が悔やまれる…
SDキャラ、ここでしか見られないのもったいない気がする…!めちゃくちゃかわいい。
あとシナリオジャンプ機能もあるらしかったけど、私は使わなかったです。
以下攻略キャラについて一人ずつ語っていきますのでネタバレになります。
攻略順は百合→みなも→奈木崎→アイネ(アイネのみ最後しか攻略できないようになっています)です。ではスクロールしてどうぞ。
●久賀百合(ひさかゆり)CV:秋元ねりね
いや~~~~…この人のルートは他の三人と比べても異色すぎた。
最初にやったからか衝撃がデカすぎて「これどうやって落としどころつけるん?」って内心ハラハラしてました。
キャラクター的には好きでも嫌いでもないです。でもこの人も主人公と同じで「ずっと自分を許せなずに生きてきた人」なんだと思います。
主人公廃人EDはともかくとして、妹死ぬ方のEDは正直納得いかないです。
百合の妹が自殺するのを目の前にして止められなかったことを、主人公は死ぬまで自分を責め続けるだろうし、百合に対して嘘をつく罪悪感を一生背負っていかなければならないことを考えると、けして幸せとは言えないと思います。いつか絶対バレるし。それなら主人公廃人EDの方がまだいいかな…
●若松みなも(わかまつみなも)CV:白雪碧
最初見た時に、見た目が一番好みだったキャラ。毒舌後輩ちゃんです。グラドルやってることを隠してる子。
みなも√は芸能活動(みなもの夢)を取るか、主人公を取るかっていう話になっています。ただ第三話で出てきたカップルも恋愛を取るか夢を取るかっていう悩みを持っていたので、真新しさはあんまりなかったかも…
親の夢を娘に押し付けたといえばそれまでですが、子を思う親の気持ちはそれなりに伝わりました。もう少し上手いやり方もあったと思いますが、お母さんもみなもも、みんな不器用だったってことで。
なぜか二人で駆け落ちするEDの方がさわやかで前向きになれるっていう。私の知る限りエロゲで駆け落ちすると大体ろくなことにならない気がする…そう思うのは私だけか…?
●奈木崎奈留子(なきざきなるこ)CV:鈴田美夜子
大正義鈴田美夜子。主人公の幼馴染ということで最初から登場するのですが、声を聴いた瞬間撃ち抜かれました。クドの時のわふーな声も好きですが、ちょっとハスキーめの声も好き。私キンキンした萌えよりの声よりこういう系統の声が好きなんだろうな…
というわけで序盤からほれ込んだのでかなり期待して奈木崎ルートは進めたのですが…うーん。私が奈木崎を好きなだけに、幸せになってほしかった。
お互いが好きで好きでたまらないのに、結ばれたら別れることが決定してしまうから、ずっとそばにいるためにあえて友人関係で居続けることを選ぶって…拷問か。
もう片方のEDも結ばれたが故お互いのことを忘れてしまうっていうなんとも言えないED。普通に幸せにしてほしかった。ずっとそばで主人公のことを見てたのに!!
あとこのルートでは主人公の友達がいい仕事してましたね。
こんなずばっと言ってくれる友達おるか?????さすがオバイブ作品の男キャラは味があるというか、ただのモブキャラで終わらせないところが好き。みんな生きてる。人間味を感じる。清人目線のストーリーも読んでみたかった。一人蚊帳の外で事情を知らずにこの二人を見ている清人はいったい何を考えていたのか。
もはや奈木崎√関係ないけど、第四話の福江生徒会長が好きすぎて好きすぎて…もおおおおお幸せになってくれよ本当……照れ顔めちゃくちゃ可愛いんだ…
●アイネ CV:桐ノ小島翼
なんかこれしかキャプチャしてなかった。大事なところ映ってないからセーフだよな…?
アイネちゃんは純粋で、素直で、まさに天使という言葉を具現化した女の子でした。
想いを伝えて、結ばれることが人間にとって一番の幸せだと思っているが故、恋愛を毛嫌いする主人公とは随所で対立する(だから選択肢もどれが正解かわからない)のですが、それはアイネちゃんが純粋に人間が好きだから。
想いを伝えることで社会的な立場がどうなるとか、将来性がどうとか、ヒトが考えがちな問題を全部ほっぽって、とにかく他人の幸せを心から願っているアイネちゃんを見ていると、「そっか、好きってこういう感情だよなぁ」としんみりしました。
好きだから仕方ないんだ、社会的体裁なんてどうでもいいって思えてしまうのが好きって気持ちなんだなあと。うーん、甘酸っぱい。
主人公が昔好きだった女の子がアイネちゃんだっていうのは大体予想ついてました。わりとわかりやすかったよね。
最終的に地球がどうのとか言い出したときはさすがにびっくりしましたが…
やっと人間らしさを取り戻した主人公と、人間に戻れるアイネちゃん。誰よりも天使らしいと天使にまで言われる主人公と、誰よりも優しく無条件に他人の幸せを願うアイネちゃんが離れ離れになってしまうEDはあまりにも切なすぎた。
ED間際、青空の下、羽の生えた主人公が一人アイネちゃんを静かに見守るイラストには涙が止まりませんでした。マジ涙腺ぶっ壊れたかと思うくらい泣いた。今も思い出して泣けちゃうくらい。そして流れるED曲が良すぎる…
以下好きなシーンをつらつらと。
多分、私がこのゲームで一番好きなシーンです。
第一話のこのシーンで一気に引き込まれました。
とにかくがむしゃらで、まっすぐで、「これが恋だ!!!!!」って伝えてくれるシーン。気持ちは伝えたいから伝えるんだよ。両想いになるためじゃない。
照 れ 顔 最 強 。
生き地獄にも等しいこの言葉を言うのにどれだけの覚悟と勇気がいったか、考えただけでも涙が出そうになる。奈木崎…
あと他に、アイネルートでCaSが朝焼けの中演奏したシーンとか、上空でのあのシーンとか、色々印象深いシーンは多いのですが全部載せるわけにはいかないので割愛します。
私がどれだけ奈木崎を好きか伝わってくれればそれでいいです(?)
最後になりましたが素敵なゲームをありがとうございました。スタッフの皆さんに最大限の感謝を。
では今回はこの辺で。