【感想】星の王子くん
ついさっきプレイし終わりました。
端的に言うとですね…なんというか…まぁ…あまりひどいことは言いたくないのですが、事実を言うと私には合わなかった。苦痛でした。
キャラは良い。音楽も良い。絵も素晴らしい。文句の一つもないです。
しかしシナリオ…読み進めるのがきつかった。何がきついって、よくわからないノリでひたすら蘊蓄やらキャラクターのアホみたいな掛け合いが披露され、そしてその一つずつが長い。ひたすらに長い。キャラは好きなのに、不思議な感覚。ギャグのノリが合わなかったとしか言いようがないのと、1つのルートの7割がそんな会話で占められている(もちろん伏線もない)ので、申し訳ないですがちのちゃんとこころルートはほぼスキップで終わりました。
ちなみにプレイ時間は9時間、1/3はスキップしたので普通にやったら14時間くらいですかね。
今回は攻略も簡単で攻略順にこだわる必要も特に内容だったので単純に好きなキャラクターから攻略しました。(ユーリ→りんご→ちの→こころ→ぷりん)
ただこの攻略順というのも私の頭を悩ませる一つとなっていまして…
悩みました。りんごルートをクリアした時点で結構満足したというか、「このゲーム雑談多くね…?」と感じはじめ次の√に行く気が起きなくなり。
人生で初めて「途中ギブアップ」の文字が頭をよぎりました。
いやだってこのノリであと3人もいるんだと思うと…
ただレビューサイトを流し見したところ、どうやらぷりんちゃんがグランドルート的な立ち位置のヒロインであり、また、最終ルートをやることで作品への印象ががらっと変わる、と。そう書かれていたため、私はぷりんルートに全てを賭けることにしました。このもったいないゲームを、少しでも可以上の判定を出すために。私は。
ちの・こころルートを全スキップ速読することにしました。
と、冒頭からかなりきつめのことを言ってますがもちろん良い点もあるのでヒロインごとに語ろうかと思います。ネタバレ注意です。
●ユーリ・ゴローニン
ロシアから来た女の子。いえ違います。男の娘です。
そもそもこのゲームをプレイしようとしたきっかけが、公式サイトで見かけたユーリのキャラ紹介でした。あの時はまだ発売前で情報が出たばかりで…そう、あれは200●年…え、もうそんなに経って
公式サイトのキャラ紹介にバチバチに「男の娘」と書いてあって、まぁ私男の娘キャラ好きなんですけどね。H2Oのはまじとか。東鳩2が好きなのもあって、このゲーム自体はずっとプレイしようと思ってたんです。まさか2019年になっちゃうとは思わなかったけど。
閑話休題。
そういうわけで一番最初に攻略しました。しかしながら公式で男の娘と書いてあるのに、作中で男の娘と判明するのはルートが半分くらい進んでから。もちろん他ルートでは一切言及されず、女の子扱い。なので主人公の驚く様子には全然感情移入できなかったですね。「え?今さら?」みたいな。
キャラ自体はいいんだけど、話を壮大に広げた割には最終的にはご都合主義的に終わってしまい、尻切れトンボ的な…姉妹丼、じゃなくて兄弟丼はエロかったのでよかったですが。姉妹丼に(勝手に)定評のあるLeaf、ありがとう。
●葵りんご
めtttttっちゃ好きです。そもそもユーリ以外のキャラに興味がなく、ただユーリルートでもかなり重要なポジションであったからって理由だけで攻略しようと思ったので本当に予想外だったのですが、めttttっちゃ好きです(二回目)
高飛車お嬢様バリキャリ女社長女子高生です。実際作中でも経営の話だとか、結構専門的なお話までしてました。そういうの好きな人には良いかも。
個人的におばあちゃんおじいちゃん家族が絡む話に弱いので、そういうシーンでは思わず涙腺が緩みました…普段冷徹に職務をこなす社長がふとした時の人情に弱いって…良いよね…
CEO云々の前にやっぱり普通の女子高生なんだよ。どんなに淡々と平気な顔で社長やってようが、やっぱり根底は普通の女の子なんだって、りんごちゃんのルートはそんな彼女の弱いところを見せつつ、それでもやっぱり背負うものがある人は強い。
どんな状況であろうが一本芯が通っていて、強くて、曲がらない。そんなりんごちゃんが大好きになりました。
やっぱりこのルートが一番好きかな…
そして両想いになったあとの二人が、普段好き好きしてない(いやしてたか)分抑圧されていたのか、めちゃくちゃに糖度高くて笑いまいた。ユーリルートではそんなにイチャついてなかったやんけ王子貴様ァ…
●葉加瀬ちの
アンドロイドの女の子。戦闘機になったりロケットになったりすごいです。素晴らしく使い勝手がいい能力を持っているので、他のルートでもとりあえずちのちゃんが解決しちゃったりします。けど心優しく純朴な女の子。
内容あまり覚えてないので次行きます((
●神乃こころ
なんかこころちゃんだけタイトル画面キャプチャミスってる((
とにかくおっぱい。おっぱいがデカすぎる。Leafのキャラでここまででかいキャラ見たことないので、こんなに大きくしなくてもいいんじゃないかなぁって立ち絵の時点で違和感しかなくて…個人的に奇乳とかそっち系はあまり好みじゃないです、リアリティをだな(エロゲにリアリティを求めること自体間違い)
シナリオも一番突拍子もなく、一番短く終わった気がします。なんというか影も薄い(他が濃すぎる)キャラですので、不遇といえば不遇。
ぼにゅっ!!
●甘夏ぷりん
前半はぷりんちゃんと思いが通じるまでの内容、後半は王子くんの生い立ちのお話でした。
簡単に言うとかぐや姫。主人公の王子君は別の惑星の王子様で、ぷりんちゃんと結ばれた直後にそのお迎えがきてしまう~ってお話でした。
ぷりんちゃんルートだけでなく全体的に言えることなのですが、各ヒロインが主人公大好きで、主人公がいつでも受け身なため、逆境に立ち向かうヒロインの強さはかなり細かく描写されているにも関わらず、主人公はおんぶにだっこなイメージが強かったです。主人公に感情移入できず、むしろ不快感があるって意見が多いのも、ここから来てるんだと思いました。主人公への株が下がる代わりにヒロインへの株は上がりまくりますがね…
ぷりんちゃんも絶対に王子君を失いたくない、すべてを投げ打ってでも好きな人と一緒にいたい、それだけしか考えていなくて、終盤のぷりんちゃんの家族とのやりとりやお母さんのウェディング姿で単身王子君のもとに殴り込みに行く姿には胸打たれました。
それにしてもぷりんルートはお腹が空く。思わず自分も料理したくなりますね。
●まとめ
全然書くことないと思ってたら長文になってしまいました。
一つ…いや二つだけ言わせてください。
ED最高。内容がどっかんどっかん騒がしいのに反して、EDは素朴で落ち着く曲調。そのギャップが素晴らしくて、ぷりんルートのあとはちょっと泣けちゃいました。
絵が最高!もともとLeafは絵柄もそうなんですけど、塗りも大好きで。こんなつやつやして、でも柔らかい塗りって他に探してもそうそう無いんですよ。あったら教えてくださいよ。本当に。このゲームやるまでQP:flapperさんの二人の絵の違いって見分けがつかなくて困っていたのですが、やっとわかるようになりました。その目を手に入れただけでもこのゲームをやった甲斐はある…!
見てよ!!!これ!!!!最高じゃない!?!?!真っ白なウェディングドレスが、夕焼けと海の色が溶けあうその間の色を反射して染まって一枚の絵画としてまとまっているの、自分の語彙力がなくて上手くこの感動を表現できないのがもどかしいけど、この絵が埋もれているのが勿体なさすぎる…でも絵が良いってだけじゃエロゲは他人には勧められないんだ。悲しい…